[PR]今日のニュースは
「Infoseek モバイル」

魚菜王国いわて

風力エネルギー、そして水素燃料の将来(←勝手に題名をつけました)

風力発電から安価な電力が得られれば、それを使って水を電気分解し水素を生産できる。つまり、水素は風力エネルギーを貯蔵することになり、またパイプラインで輸送できる。発電所では水素を貯蔵して、風力が弱いときには天然ガスの代わりにこの水素を使い、電力を供給できる。
水素は、あらゆる大手自動車メーカーが開発を進めている燃料電池エンジンに最適な燃料でもある。ホンダとトヨタはともに、2002年末に最初の燃料電池車を市場に投入した。ダイムラー・クライスラーは2003年、フォードは2004年の発売を計画している。風力タービン技術の進歩と燃料電池の開発により、アメリカでは、風力資源への権利の大部分を所有している農民と牧場主(つまりは、地権者)が、国内の電力の大部分を供給するだけでなく、自動車燃料の大部分をも供給することになるだろう。

風力資源に恵まれた国は究極的には、液化天然ガスと同じかたちで、水素を液化して輸出できるだろう。風力資源が豊富で、かつ人口が少ない国の代表例は、カナダ、アルゼンチン(マゼラン海峡に近いパタゴニア地方に世界有数の風力資源をもつ)、ロシアである。東シベリアは、人口が多く工業化が進んだ中国、韓国、日本に膨大な量の水素を供給できるだろう。
(中略)
2003年4月に開かれた「水素円卓会議」で、エネルギー・コンサルタントのハリー・ブラウンは風力/水素型エネルギー経済への速やかなシフトを促す興味深い提案をした。製造業の観点から見れば、風力タービンは自動車に似ていると彼は指摘する。どちらも制動装置、変速装置、発電機、電子制御システムを備えている。もし自動車のように風力タービンを大量生産すれば、風力発電装置の資本コストは現在の1000キロワットあたり1000ドルから300ドル程度に下がり、発電コストは1キロワット時あたり1〜2セントにまで下がるという。
ブラウンは、燃料電池エンジンの開発を待つよりもBMWが開発したようなタイプの内燃エンジンに水素を使用することを提案する。彼によると、ガソリンエンジンを水素エンジンに転換することは比較的簡単で、たいしてコストもかからない。この方法をとれば、風力資源に恵まれた地域では水素燃料補給ステーションの整備が促進されるので、燃料電池車が大量生産される素地にもなる。
ブラウンの計算では、水の電気分解による水素生産とその液化、そして水素を燃料とする内燃エンジンの高い効率が、水素のコストをガソリン換算で1リッターあたり40セントにまで押し下げる。各国挙げて風力タービンの組み立てに取り組めば、都市の大気汚染、石油流出事故、そして石油をめぐる資源戦争をたちまち解消させるにちがいない。

このような風力/水素型エネルギー経済へのシフトは、エネルギー補助金の改革によって促進できる。すなわち、世界で年間2,100億ドルにも上る化石燃料への補助金を「風力エネルギーの開発」「水素生産装置の開発」、そして「ガソリンエンジンから水素エンジンへの転換のための総合的準備」に振り向けるのである。
(「プランB」p244)

(2004年10月21日作成)

リンク元